ーーなんでもない日ーー
ひらひらと空から舞い落ちる白い花。
丸い窓からそれを見ていたは、くるりと室内に視線を巡らせる。
そこには普段通り、真面目に机に向かう後ろ姿。
特徴的なカナリア色の髪、筋肉質な大きな背中。
会話のない室内は静寂な世界。
「マルコさん」
返事が返ることも期待せず、呼びかける。
その声はあっという間に消えていく。
「・・・なんだよぃ」
予想に反して返ってきた声。
数瞬、間が空いた後、は口を開いた。
「コーヒー、飲みませんか?」
想いを告げる言葉を紡いだら、どんな顔をしてこちらを向くだろうか
2013.4.21
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