「なんでフレンと同じ部屋なんだよ!」
「どうしてユーリと同じ部屋なんですか!」

案内した部屋に通されての第一声がコレだった。





















































































































ーーAct.1-4ーー
























































































































「あら、相性ぴったり♪」

隊長への挨拶も済み、ひとまず今日は休む事になった新人二人。
部屋に到着した途端に上がったハモった声に、は楽しそうに笑った。

「冗談じゃねぇ!なんでこいつと!」
「僕だってお断りだ!」
「はいは〜い、落ち着いてね〜」

毒気を抜くような穏やかな声に、渋々ながら二人の視線がこちらに向く。

「二人が一緒の理由は二つあるわ。
一つ、ここでは二人一組で行動する規律になっているから。
もう一つは・・・最近、この街に魔物が出るようになったからよ」

困ったようには笑う。
それを見た二人は反論を飲み込んだ。
いくら結界に守られているとはいえ、魔物の被害は脅威となる。
戦う術を持たない市民を守る役割は、必然的に騎士団が負うものとなった。

「ま、そういう訳だから普段も二人で行動してもらう事が多いからそのつもりで。
残念だけど拒否権はないからね〜。
で、あなた達には指導係がつくんだけどーー」
ーーコンコンーー

タイミング良く、叩かれたドア。
現れたのは見た目がそっくりな女性隊員二人。

「ぴったりね、二人とも」
「先輩、お待たせしました」
「途中でエリーに捕まっちゃって」

目を丸くする金糸と黒髪に、はにこやかに紹介した。

「この二人が指導係よ。
はい、お二人さん。こちらさんが話してた新人さん」
「フレン・シーフォと申します!」
「・・・ユーリ・ローウェル」
「シャスティル・アイヒープと・・・」
「ヒスカ・アイヒープです。
見ての通り姉妹なんでよろしく〜」
「二人は私の教え子みたいなものね。
頼りになる先輩になると思うから、分からない事があれば聞くといいわ」

じゃ、そういうことでと、副隊長がその場を後にしようしたことで、シャスティルから声が上がる。

「先輩はどこへ行くんですか?」
「隊長の所にちょっと。
近いうちに大捕物をやるとかやらないとか。
ユーリ君とフレン君にはデビュー戦になるかもしれないわね。
全員、訓練を欠かしちゃダメよ」
「「はい!」」

後輩二人からの力強い返事に、微笑を返すと、は部屋を出るのだった。
































































あとがき
やんちゃ2人も副隊長にしてみればかわいいもの(笑)


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2019.2.1