ーー急報ーー
(「これで指令は潰した。
あとはヴェルが報告しているかどうかだけど・・・」)
複数のPCの前に座るは、一つ嘆息すると背もたれに身体を預けた。
「・・・こればっかりは、今は手が打てないわね」
ーーコンコンーー
「し、失礼します!」
慌てたようにドアが開けられると、秘書室にエージェントの一人が飛び込んできた。
「どうかしましたか?社長は視察にーー」
「大変です!特別列車がアルクノアに占拠されて・・・」
「問題ありません。エージェントが社長の護衛についています」
「し、しかし!
アスコルドに列車が突っ込んだと、連絡が!」
「!」
一瞬、血の気が失せた。
だが今、取り乱してはいけない。
「至急、全エージェントに伝達して下さい。
社長の安否及び状況確認を最優先、アルクノアの残党は全員確保の方向で動くように。
詳細は追ってGHSで連絡します」
「分かりました!」
走り去るエージェントを見送る事なく、はすぐにGHSを手に取る。
だが、かけた番号に応答はない。
(「どうか・・・どうか、無事でいて」)
祈るように握りしめ、はすぐにPCに向かい関係各所に指示を飛ばし始めた。
メインシナリオ予定。
ユリウス28歳、
31歳
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2014.12.31