ーーらっきーSKB part.1ーー















































































































担任からお叱り呼び出しを受けた帰り、廊下の角で同期が楽しげに誰かと話している姿が見えた。

(「お、傑だ」)

相手は誰かは分からないが、こんな美味しい状況を見過ごすなんて勿体ないことはできない。
気配を消し、そろりそろりと足音を忍ばせた悟は目標が笑い声を上げた瞬間、その背中を突き飛ばした。

「すぅ〜っぐる〜!ドーン!」
ーードンッ!ーー
「うわっ!」
「え」

予想通り、突然の衝撃に対応できなかった傑はぶつかられた勢いのまま談笑していただろう相手の方へと飛んでいった。
どうやってからかってやろうかとワクワクしながら、まず手始めに相手の様子見を兼ねて無様な格好をイジるかと角から姿を現した。

「やーい、びっくりし・・・」

だが、目の前の予想外の状況に悟は固まった。
対して、イタズラをされた傑は表面はにこやかながらも怒りの背景を背負った黒い笑顔で悟に振り返った。

「ってて、やっぱり悟か・・・」
「・・・」
「いきなり飛び付くなんて危なーー」
「なーなー、夏油」

と、近くの教室の入り口でちょこんと膝を折り、携帯を傑に向けている硝子の声に傑は切り捨てた。

「硝子、今は悟とーー」
「手、そろそろ離してやれよ」
「手って・・・」

その言葉にやっと傑は横の硝子、そしてさらにその下へと視線が移される。
そこには赤い顔で顔を背け引き結んでいるだろう口元を手で隠している後輩。
その原因は、押し倒す形となった後輩の膨らみを自身の手がガッツリと掴んでいる。
すん、と表情を消した傑はゆっくりとホールドアップし、押し倒したの上から移動した。
やっと解放されたは、まだ抜けきらない赤い顔でで小さく礼を述べる。

「・・・」
「・・・ありがとうございます」
「おーし、。揉み潰されてないか確かめに行くぞー」
「硝子っ!」





























































ーー不可抗力ってことで
夏「・・・」(うなだれ)
五「傑、真っ赤なのウケーー」
ーーゴンッ!ーー


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2021.10.29